スウェーデンに本拠地を置くEPD International様からインタビューを受けました
-
2024-01-12
お知らせ
スウェーデンに本拠地を置くEPD International様からインタビューを受けました
2002年以来、ISOに準拠するEPD(製品環境宣言)のプログラムを運営するSuMPOは2023年、スウェーデンに本拠地を置くEPD Internationalと MoUを正式に締結しました。SuMPOとEPD Internationalのパートナーシップでは、LCA算定ルールであるPCR(Product Category Rule)*1の共同開発や、EPDの相互認証を前提とした、EPDプログラム間の連携を強化します。
この度、SuMPOのEPD事業室室長である岩下が、SuMPOのEPD Internationalのパートナーシップを記念して、EPD Internationalによるインタビューを受けました。インタビュー記事の日本語訳全文は、以下です。
*1: PCR(Product Category Rule)と呼ばれ、業界関係者や様々な専門家を交えて作成する製品群の共通LCA算定ルール。ISO14025及びISO/TS14027に則り、EPDプログラムによって登録・管理される。
SuMPOのEPDは 、経済産業省の試行事業を経て2002 年にエコリーフ(EcoLeaf)として設立され、世界で 2 番目に古く、日本で唯一のEPDです。SuMPOは、LCA分野で30年以上の経験と知識を持つ環境専門家集団であり、中立かつ公平・公正な立場から非営利として運営している組織です。
Q1. このMoU締結は、SuMPOにとってどんな意味を持ちますか?
とても大きな意味を持つものだと考えています。このMoUは、世界で最も古い2つのEPDプログラム間の合意であり、私たちが同じ価値観を共有し、同じ目標に向かって協力していくことを意味しています。EPD International と SuMPO の間には違いがあるのも事実ですが、同じ国際規格であるISO14025に基づいて長きに渡りプログラムを運営しており、既に多くの点で調和がとられています。
私たちは、多岐にわたる製品環境フットプリント/ラベルスキームの中で、EPDが最も透明性があり、包括的で一貫した製品の環境データだと確信しており、EPDの20年以上の運営実績と、世界中に存在する何十万ものEPDがその証明でもあります。私たちSuMPOは、EPD Internationalと共にEPDをさらに発展させていけることを楽しみにしています。
Q2. 日本の EPD 市場について説明していただけますか?
EPDは日本市場でも注目を集めており、近年のEPDの数は急速に増加しています。今年、SuMPO高品質 PCR の開発を加速する新しいシステム(PCRモデレーター制度*2)を導入し、この仕組みは成功しています。
また、日本のEPDの特徴は、EPD Internationalと同様に、幅広い製品分野でもPCRとEPDの開示が活発なところです。建設セクターがEPDにとって最も重要なセクターで、EUにおいても主要であることは疑いの余地がありませんが、他産業も同様に重要であり、日本ではEPD を積極的に活用してきました。
*2:PRCモデレーター制度に関するリリース
Q3. 日本、そして世界のEPDの未来をどう見ていますか?
信頼性の高い包括的な製品環境データ、すなわち、第三者検証済みのLCAデータに対するニーズは、幅広い業界で世界的に高まり、さらに多くのEPDが多分野で公開されていくことは疑いようがありません。SuMPOは電子電機や自動車、アパレル/繊維、食品/農業など、様々な業界と密接に関わっていますが、これらの業界でもEPDに対する注目・期待感が高まっていると感じています。
<英語原文のインタビュー記事>
https://www.environdec.com/news/new-memorandum-of-understanding-with-sumpo