【SuMPO】鹿児島県・沖永良部島における脱炭素ビジョンについて

  • 2022-07-26

    お知らせ

【SuMPO】鹿児島県・沖永良部島における脱炭素ビジョンについて


事業概要

 鹿児島県知名町及び和泊町は2022年1月までに2050年のゼロカーボンシティの宣言を行ったことで、沖永良部島全体で脱炭素を実現する方向性が示されました。脱炭素を実現するためには、行政がゼロカーボンに向けた取り組みを実施するだけでなく、離島が置かれた地理的・社会的制約を踏まえつつ、持続可能な島に向けて地域が抱える共通の課題について取り組みを検討し、解決策を検討する必要があります。
 このため離島特有の不便さを先人たちの知恵や工夫で豊かな利便性を生み出してきたノウハウを活かしつつ未来志向の視点に立つことで、災害に強い独立した電力インフラ、島外の資源に依存しないエネルギーの供給・食料の自給体制、廃棄物の島内循環により新たな沖永良部島の経済循環を実現していくことが重要となります。
 こうした新たな島の実現には、長期的な視野に立った構想が必要であり、現世代のみならず、脱炭素を実現する2050年に社会の中核となる将来世代の参加が必要となります。このため、2022年現在において、35歳以下の島内在住の住民及び島外に居住する島出身者を、次世代の脱炭素実現社会の担い手として、新たにゼロカーボン世代として定義した上で、現世代への提案や双方の対話を中核としたビジョンづくりに取り組みました。
 本事業では、知名町・和泊町が多様な主体を巻き込んで島の将来の絵姿となる「沖永良部版・脱炭素曼荼羅図」を描き、その実行のための課題の抽出と対応策をとりまとめ、島民・島外に住む関係者と広く共有し、全国へ情報発信することで、「離島モデル」としての役割を広く周知・啓発することを本事業の目的とします。


エコラブの紹介

 沖永良部島が抱える社会の課題に対し、島全体としての取り組みを検討する必要があり、未来志向であるべき姿・ありたい姿を見据えて自分事として取り組んでいくことが重要です。
 本会議は、ゼロカーボン世代にとって未来の沖永良部島はどんな姿か、望む未来の構想を一緒に考え、形にすることが目的となります。参加メンバーには島内・島外において島に対する強い想いを持っている方や意欲的に活動している16名の方に参加頂きました。エコラブの名称は参加メンバーの意見からエコロジー・コミュニティ・ラブリー・ブラッシュアップの意味が込められています。参加メンバーが島内・島外をオンラインで結び合計3回のワークショップを通じて、島の在り方について検討を行いました。
 
ワークショップの模様







「ゼロカーボンアイランドおきのえらぶ」におけるエコラブの位置づけ
(ゼロカーボンアイランドおきのえらぶ 計画書 より)


エコラブが作成したビジョンの発信

 今回のエコラブを通じて作成されたビジョンは、島内及び島外に対して広く発信し、共感を得ることで構想の具体化につながります。このため沖永良部島の住民に対しては、11月13日に酔庵塾(塾長:石田秀輝)が開催する第3回島暮らし・デザイン・フォーラムにおいて発表を行い、島外ではサステナブル経営推進機構と日本経済新聞社が主催する「エコプロ2022」(12月7日~9日 東京ビックサイトにて開催)にて特設ブース内において取り組みを発表する予定です。



【本件に関するお問い合わせ先】
 一般社団法人サステナブル経営推進機構
担当:澤村・中内・伊藤・楢崎
Eメール:info@sumpo.or.jp