カーボンフットプリントの算定を促進する「Internal-PCR承認制度」事業化のための実証事業を開始

  • 2023-09-04

カーボンフットプリントの算定を促進する「Internal-PCR承認制度」事業化のための実証事業を開始

 国内唯一のEPD(環境ラベル)プログラムホルダーであるSuMPOは、この度、企業内の製品カーボンフットプリントの算定および情報開示を促進する「Internal-PCR承認制度)を事業化するため、実証事業を開始いたします。今後、2024年1月の本格的な事業開始に向け、適宜準備を進めてまいります。

 昨今、サプライチェーン間で製品単位のカーボンフットプリント情報のコミュニケーションが加速しています。カーボンニュートラルの実現に向けて企業が組織全体の排出量削減に取り組む中、サプライヤーや顧客間で製品単位のカーボンフットプリント情報の受け渡しが始まっています。
 一方で、そのための共通基盤が未整備のため、信頼あるカーボンフットプリントの算定ルールの策定が求められています。そこで、ISO国際規格(ISO14025;タイプⅢ環境ラベル)に基づくEPDプログラムで実績のあるSuMPOでは、当該プログラムで用いるPCR(プログラムPCR)のノウハウを基に、企業内算定ルールを定めるための「Internal‐PCR策定要領」を開発しました。

 

<Internal-PCR承認制度イメージ>


 Internal-PCRを導入し、統一された企業内算定ルールに基づいたカーボンフットプリント算定を実施することにより、個々の算定のバラつきを防ぎ、一定品質を保つことが期待できます。また、対外的にもSuMPOが承認したInternal-PCRとしてその算定ルールを公開することが可能であるため、カーボンフットプリント情報を透明性のあるコミュニケーションツールとして活用する共通基盤を構築できると考えています。

 SuMPOが現在展開するEPDプログラムは、第三者検証により信頼性を確保するなどして国内外での有効性が認められるものの、カーボンフットプリントの公開のための時間やコストがかかるといった課題があります。本Internal‐PCRを用いたカーボンフットプリントの算定は、こうした課題解決のため開発したものであり、まずはカーボンフットプリントの算定にチャレンジしたい企業等の取り組みの第一歩としての活用を期待しています。

 本実証事業は本格的な事業開始の前段として、その有効性を評価するため行うもので、現在、ユニ・チャーム株式会社と株式会社TBMの2社と協力し、審査期間や手順、効率的な運用方法などの課題を抽出し、制度の本格運用に向けた準備を進めています 。
 実証は2023年中の完了を予定しており、2023年12月中に新規受付を開始し、2024年1月から正式にサービスを開始する予定です。本制度をご紹介する機会は2023年11月頃セミナー形式で実施予定です。詳細が決まり次第改めてご案内いたします。

 SuMPOでは、すでにこの「Internal-PCR承認制度」に先立ち、マネジメントシステムの要素を組み込み企業内のカーボンフットプリント算定の運用体制を認証する「SuMPO/第三者認証型カーボンフットプリント包括算定制度(以下、包括算定制度)」も行っています。
 カーボンニュートラルとESG評価への対応がますます重要視される中、SuMPOは企業のサステナブル経営の実現を支援する様々な取り組みを進めています。今後も企業との連携を強化し、中立かつ公正・公平な立場で信頼性の高いカーボンフットプリント情報の提供に努めてまいります。


<Internal-PCR承認制度と企業内の算定ルールについて>
 


≪各社の概要≫
■ユニ・チャーム株式会社 
代表取締役社長執行役員:高原豪久
本社:東京都港区三田3-5-19 住友不動産東京三田ガーデンタワー
設立:1961年2月10日
資本金:15,993百万円
事業内容:ウェルネスケア関連製品、ペットケア関連製品、フェミニンケア関連製品、ベビーケア関連製品、Kireiケア関連製品、食品包材等の販売
URL:www.unicharm.co.jp

■株式会社TBM 
代表取締役CEO:山﨑敦義
本社:東京都千代田区有楽町1-2-2東宝日比谷ビル15F
設立:2011年8月30日
資本金:236億2,993万円(資本準備金含む)/ 2023年4月末時点
事業内容:環境配慮型の素材開発及び製品の製造、販売、資源循環を促進する事業等
URL:tb-m.com

 

【本件に関する問い合わせ先】
一般社団法人サステナブル経営推進機構
担当:EPD事業部
連絡先:info@sumpo.or.jp