20201126_SuMPO/心豊かな未来ビジネスシンポ「サステナブル経営でESG、CE時代を駆け抜ける」開催報告

一般社団法人サステナブル経営推進機構
「SuMPO/心豊かな未来ビジネスシンポ」
~ サステナブル経営でESG、CE時代を駆け抜ける ~ 開催報告

 SuMPO(一般社団法人サステナブル経営推進機構)では、「心豊かな未来」を実現するために、「企業経営」の立場から会員企業ともども「サステナブル経営」のあり方を模索し、共創ビジネスの創出支援を目的に活動しています。

 2015年、世界共通目標たる「SDGs」、「気候変動条約(パリ協定)」が採択され、国内外投資家がESG※1に取り組む企業を応援する「ESG投資」は2018年に世界全体でのESG投資割合は33.4%まで拡大するなど本格化しており、これに伴い、関連のサプライチェーン全体での脱炭素化をはじめとした行動が拡がりをみせております。
 また、このような中、欧州では単一市場主義のもと、本年3月に「欧州新産業戦略」のもと、「グリーンディール戦略」と「デジタル戦略」が一体となったデカップリング政策(経済活動と環境影響の分離)が進められ、その具体的な行動計画として「CE※2行動計画」が発表されました。今後、法的措置を含む様々な規制強化とともに、欧州域内の中小企業に対しては、様々なインセンティブの付与がなされ、産業競争力の強化が進められる見通しとなっております。
 そしてこれらに共通するのは、「環境」と「経済」を対立軸に置くのではなく、双方を両立させる新たな価値創造に向けた動きであり、未来世代に現代社会の「負の財産」を引き継がない、いわゆる「サステナブル経営」への移行を模索している点にあります。

 そこで今回は、「ESG思考 激変資本主義1990-2020、経営者も投資家もここまで変わった」の著者、夫馬賢治氏からにESG、CEに取り組む企業が注目される理由と、企業が存続していくための“長期的なトレンドで物事を考える”ESG思考に基づいたこれからのビジネスについて解説していただきました。
 また、基調講演では、SuMPO専務理事の壁谷から、「尖った企業集団でESG、CE時代をかく戦う」と題して、SuMPOとしての「サステナブル経営戦略」をお話しさせていただきました。後半の第2部では「サステナブル経営でESG、CE時代を駆け抜ける」と題したパネルディスカッションを、夫馬氏とともに、「サステナブル経営」を牽引する株式会社神戸酒心館の安福武之助氏、リファインホールディングス株式会社の川瀬泰人氏を交えて、SuMPO理事長の石田秀輝のファシリテーションで開催し、「サステナブル経営」をいち早く実践している国内企業の最新事例や尖った企業経営者の目に映る未来予想図について語り合いました。

※1 ESG:環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの。企業が長期的に成長するためには、ESGが示す3つの観点が必要だという考え方が世界的に広まってきています。
※2 CE:サーキュラーエコノミー(循環経済)。資源の大量消費/廃棄を前提とした従来の直線的なビジネスを改め、資源を可能な限り長く使い循環させることで、資源消費と経済成長を分離(デカップリング)し両立を目指す欧州を中心に世界的に広まりつつある経済の形です。